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自動車工場と本屋の比較

「アマゾン・ドット・コムの光と影」を読んでみた。
アマゾンの物流センターに、アルバイトとして雇われた男のルポルタージュ。

大袈裟に書き過ぎ、というのが全体の印象。
注文書を頼りに、本やCDを棚からピックアップしてきて発送するという作業だが、それをやたらと拷問のように印象付けていることが気にかかる。
中年女性が始められる、肉体的にも負担の少ない労働であることは、容易に文章から読み取れる。

職場は階層社会だ、と喚くことにも疑問だ。
そもそも営利目的の組織なのだから、階層が出来てアタリマエ。
それが無い企業は、ただのコミュニティではないか?

だいたい時給900円(日給7,200円)なら、交通費が出ないとしても、近所から通えるならワリの良いアルバイトと言えるだろう。
私の学生時代は、バブル絶頂期・23区内・日給7,000円・学費生活費全額自己負担でも、何とかバイク1台維持できる生活だった。物価の下がった現在、あのような軽作業なら喜んで働くだろう。3冊/分というノルマは、ハッタリみたいなものだし。

文中で、「自動車絶望工場」のトヨタを「ベルトコンベア労働に耐えるなら、一生の面倒を見てくれる、太っ腹な企業」と形容しているが、アマゾンが「使い捨て」ならトヨタは「飼い殺し」と言える。
それに、トヨタが高給なのは、比較にならない肉体的負担と怪我や死亡の危険性をはらんでいるからだろう。
それを、「トヨタ=家族的な職場,アマゾン=冷徹な職場」という雰囲気を醸し出す文章で比較するのは、的外れだ。

今回図書館で借りたのは、正解。新刊書店で買う価値は無い。読む価値は、ソレナリにあるけれど。
「格差社会・階層社会」だと言うけれど、それを作ってメシの種にしたいのは貴方たちではないか?と訝しげな一冊。

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