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土産話

終業後、急遽居酒屋で旅行の写真を見せてもらう宴を開いた。
同僚T君&G君が、それぞれカンボジアとタイに行ったので。

写真は、主にT君のアンコールワット周辺だ。
「確か12世紀の仏教寺院だったよなー」くらいしか知識の無いまま見せてもらうと、物語のレリーフから目が離せなくなった。
特に、当時の道具。馬具などは、ハミはあるけど、鐙が無いとか。馬車の車輪が、スポークのあるタイプだとか。

ひととおり見終わったあと、G君がぽつりと呟いた。
「ウチの会社だと、こういう旅行行くヒト少ないんですよね」

同僚と書いたが、彼らは部品メーカーから長期出向に来ている身だ。
彼が言うには、私の勤務先の社員はアクティブで、旅行に行く人が多いという。

「こういう旅行の話しても、反応が薄いんですよ。それで、行き辛くって」

有休が取り辛いとかそういう話ではなく、個人の趣味として認められてないというか。。。
何故そんなところ行くの?みたいな反応らしい。

経済的な事情では無いようだ。
地方の工場で製造技能者が多く、その多くは農業との兼業。
その生活の間には、遠い国の遺跡に想いを馳せることは無い。
パチンコや酒で余暇を過ごすことが多いのか。
2人が身軽な独身であることも、大きな理由かも。

この話を聞いて、高校卒業のときを思い出した。
就職率90%以上の底辺で、県外に出たのがクラスで3人だけ。私は、そのうちの1人だ。

せっかく経済的自立が出来るというのに、何故しないのか。
他の世界を見たくないのか。
やりたいことはやっておいた方がいーぢゃん。

県外に出るという話しをしたとき、地元残留の1人が言った。
「そーいちろは、夢見てるからなー(プププ)」

そうか、人種が違ったのか。
高校3年間男ばかりで気兼ねなく過ごしてきたから、勘違いしていたよ。

就職して2年後、都内で再び学生生活を始めた。
底辺高校のバカが大学出るのは大変だったけど、18歳の決断は間違っていなかった。
あの町を出て、良かった。


↓T君の土産。カンボジア特産の塩。彼らしいコダワリが嬉しい。
Dscn5662

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コメント

taboomさん>
>2週間一人で九州放浪
ちょ、何ですか、エエ年してその楽しすぎる旅は!
そのときの話や写真をブログで連載することを提案します(笑)
>価値観
うーん、その言葉とは異なるナニカを感じるのですよね。。。

投稿: そーいちろ | 2013.08.12 20:30

私も、一人旅が好きなんですが、45歳になった時、会社からこれからの人生を考える(=早く次の仕事をみつけろ!)ために2週間休みを貰った時がありました。その時には、一人で九州放浪の旅に出掛けました。会社に復帰した時に、何してた?と聞かれるから、一人でブラブラ旅し凄く楽しかったと話したら、一人でそんなことして何が楽しい?と聞かれて唖然となった事があります。まあ価値観の違いと言ってしまえば簡単ではありますが、いろんな人々がいるんだなと思った次第であります。(一般的にはこちらがマイノリティかも・・・)

投稿: taboom | 2013.08.11 15:56

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