読書メモ160823

「戦艦武蔵」  吉村昭

同じ著者の短編集(現代小説)を読んだことがあったが、ドキュメンタリーは初めてだ。
元々は、小説よりそちらの名手であるらしい。

戦艦武蔵の誕生(海軍省による計画)から死(沈没)までを、淡々に描いている。
人間の主人公は、存在しない。
主人公は、物言わぬ一艦のみ。

今では建造の秘密は最先端のエンジニアリングに頼るのだろうが、竹のスダレで覆い隠すという泥臭さが、時代を感じさせる。
細かい描写は無いが、砲塔やその他の設備が記された2面図や損傷を受けた箇所の推定図が付与されており、エンジニアリング的にも満足。
戦艦にまつわる政治的・社会的背景も簡潔に描かれていて、当時の雰囲気を容易に掴むことが出来る。

発行は40年以上前だが、新品の文庫本で買ってもお得な1冊だった。
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「私の暮らしかた」  大貫妙子

2006~2013年の日常を綴った、シンガーソングライターのエッセイ集。
マジメにCDを聞き込んだことのないシンガーだが、CMソングなどで耳にする曲は好ましいと感じていた。

立ち読みして、すんなり飲みこめる文章が気に入って、これも新品で買ってしまった。
職業も生活環境も違うが、自分の興味範囲と重なる部分が多い。それでいて、自分の不足している知識を分け与えてくれた。

フツー、ゲイノー人のエッセイは毒にも薬にもならないものだけど、読後に少なからず読んだ甲斐があったと思わせたのは、著者が聡明な「音楽家」だからなのだろう、きっと。


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続 マイブーム・遭難

まだ遭難ブームは続き、
「ドキュメント 山の突然死」
「空飛ぶ山岳救助隊」
を読了。

読後、「山の突然死」は、今の自分では避けようが無いかも知れんなあと思った。
本の中に記された、防ぐための注意点はほぼ守った生活をしているから、というのがその理由。
それに、明らかに自分より健康そうなヒトも亡くなっているから、自分がそのレベルまで達しても、まだ避けることが出来なかったというのは。。。どうすりゃええねん?

基本的に脳と心臓(血管)だから、見つけにくいというのもあるだろう。
再読して、中身を振り返って、自分の健康状態と照合する、ということをマメに行うことが肝心みたい。
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「空飛ぶ山岳救助隊」は、純粋に人間ドラマとして面白かった。
有名な民間救助隊の代表者が、パイロットでもない、単なる航空会社の営業マンだったのは「事実は小説よりも~」ってヤツだな。
結局、事故で亡くなって、立ち上げた会社も霧散してしまったというのはつくづく残念だ。
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この勢いで、酷評しか見当たらない映画「岳」を見た。
。。。いやあ、よくもあんな支離滅裂な脚本と過剰な演出のものが作れたものだ。
評判通りで、ある意味楽しんで見れたよ(笑)。
役者も至らないところあると思うけど、あの演出で演じろと言われたことには同情すらしてしまう。
監督は、あのメイン二人の役者に恨みでもあったのか?


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読書メモ160417

天候不順により、本日ヒキコモリ。
「本好きが選んだ新潮文庫の160冊」という記事を見つけたので、暇に任せてチェックした。
読んだことあるのは、以下のわずか18冊。

「哀愁の町に霧が降るのだ」椎名 誠
「ローマ人の物語(ハンニバル編)」塩野 七生
「ベルリン飛行指令」佐々木 譲
「エトロフ発緊急電」佐々木 譲
「ア・ルース・ボーイ」佐伯 一麦
「ぼくは勉強ができない」山田 詠美
「孤高の人」新田 次郎
「ホワイトアウト」真保 裕一
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」村上 春樹
「一瞬の夏」沢木 耕太郎
「深夜特急」沢木 耕太郎
「剣客商売」池波 正太郎
「河童が覗いたインド」妹尾 河童
「河童が覗いたヨーロッパ」妹尾 河童
「西の魔女が死んだ」梨木 香歩
「一夢庵風流記」隆 慶一郎
「人間の土地」サン=テグジュペリ
「かもめのジョナサン」リチャード・バック

この中でイチオシといえば、
「エトロフ発緊急電」
「孤高の人」
「深夜特急」
を挙げようか。

唯一、「ア・ルース・ボーイ」はクソ面白くなかった。
今よりは主人公の年に近い23歳のときに読んだが、大人が無理やり少年を描いている感じがして、気持ち悪かったな。

「赤毛のアン」モンゴメリ
は最近読んだけど、集英社版なので一応除外した。

↓これから読みたいと思えるのは。。。まだまだたっぷり。
「軍艦長門の生涯」阿川 弘之
「孔子」井上 靖
「勝ち続ける力」羽生 善治・柳瀬 尚紀
「沈黙」遠藤 周作
「海と毒薬」遠藤 周作
「蜘蛛の糸・杜子春」芥川 龍之介
「星虫」岩本 隆雄
「零式戦闘機」吉村 昭
「関東大震災」吉村 昭
「羆嵐」吉村 昭
「流転の海」宮本輝
「螢川・泥の河」宮本輝
「最長片道切符の旅」宮脇 俊三
「双頭の鷲」佐藤 賢一
「国家の罠」佐藤 優
「風が強く吹いている」三浦 しをん
「豊饒の海」三島 由紀夫
「鏡子の家」三島 由紀夫
「クラッシックホテルが語る昭和史」山口 由美
「不毛地帯」山崎 豊子
「沈まぬ太陽」山崎 豊子
「累犯障害者」山本 譲司
「梟の城」司馬 遼太郎
「歴史と視点」司馬 遼太郎
「峠」司馬 遼太郎
「サクリファイス」近藤 史恵
「芙蓉の人」新田次郎
「ヰタ・セクスアリス」森 鴎外
「縛られた巨人──南方熊楠の生涯」神坂 次郎
「BRAIN VALLEY」瀬名 秀明
「妖精配給会社」星 新一
「ボッコちゃん」星 新一
「雪国」川端 康成
「掌の小説」川端 康成
「蝦夷地別件」船戸 与一
「細雪」谷崎 潤一郎
「笑うな」筒井 康隆
「家族八景」筒井 康隆
「虚航船団」筒井 康隆
「私説博物誌」筒井 康隆
「旅のラゴス」筒井 康隆
「ロートレック荘事件」筒井 康隆
「楡家の人びと」北 杜夫
「死ぬことと見つけたり」隆 慶一郎
「鬼麿斬人剣」隆 慶一郎
「朽ちていった命――被曝治療83日間の記録」NHK「東海村臨界事故」取材班
「アシモフの雑学コレクション」アシモフ
「ウンベルト・エーコの文体練習」ウンベルト・エーコ
「人はなぜエセ科学に騙されるのか」カール・セーガン
「冷血」カポーティ
「異邦人」カミュ
「蝿の王」ゴールディング
「フェルマーの最終定理」サイモン・シン
「暗号解読」サイモン・シン
「宇宙創成」サイモン・シン
「ナイン・ストーリーズ」サリンジャー
「ママ・アイラブユー」サローヤン
「最後の晩餐の作り方」ジョン・ランチェスター
「カラマーゾフの兄弟」ドストエフスキー
「ホース・ウィスパラー」ニコラス・エヴァンス
「優しい関係」フランソワーズ・サガン
「報復」フリーマントル
「朗読者」ベルンハルト・シュリンク
「風と共に去りぬ」マーガレット・ミッチェル
「白鯨」メルヴィル
「ジャン・クリストフ」ロマン・ロラン

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マイブーム・遭難

「ドキュメント 道迷い遭難」読後以降、立て続けに以下5点を読破。

「生還 山岳遭難からの救出」
「ドキュメント 気象遭難」
「ドキュメント 単独行遭難」
「ドキュメント 雪崩遭難」
「ドキュメント 滑落遭難」
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人間ドラマとしても興味深いし、非常時のリスクマネージメントを考える意味でも良い参考書だと思う。
特に「単独行」の「徳本峠」の一編は、山に行かないヒトでも読んで欲しい。

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読書メモ160114

「春琴抄」  谷崎潤一郎

童話を扱ったラジオ番組で紹介されていて、興味を持った。
今まで谷崎潤一郎は、まったく読んだことが無い。

谷崎の一般的なイメージである直接的な官能描写はなく、読者の読み方次第で幾重もの官能的な想像をさせるあたりは、作家の非凡な才能を示すものなのだろう。

万人にはお奨めできないが、自分は読んで良かったと思う。
こんな精神世界があるなんて。
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読書メモ160104

「ドキュメント 道迷い遭難」 羽根田 治
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遭難し、生還した人たちのインタビュー7例。
「厳冬期の谷川岳、単独登攀」などという特殊な例はなく、だれもが遭いそうな身近な山,気軽な季節の例なので、
自分に当てはめやすい。

著者の主観や主張は薄く、読む者に判断を迫ってくる。
これから、何度も読み返すだろう。

読後、今後は低山といえどヨメにはルートを詳しく告げておこう、と決めた。


「けもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然」 千松 信也
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前作「ぼくは猟師になった」ではワナ猟師の技術・実務などについて綴られていたが、今回は副題の通りのコラム集。
日本農業新聞に連載されていた、とのこと。

コラムとはいっても書き放しにはしないで、注釈に情報ソースなどが詳しい記されていることが、文章の信頼性を高めている。
前作と併せて、門外漢にとっては専門書を読むためのとっかかりとして有用なのではないか。

自然好きなヒトにはオススメの良書。

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読書メモ151230

大掃除というほどのことはしないけれど、新年を気持ちよく迎えられる程度には身の回りを片付けた。
あとは、珍しくSF小説に没頭した。


「マイナス・ゼロ」 広瀬 正

500ページもあるというのに、一気に読んでしまった。
途中、何だか読んだことあるなあという感じがしたのは男女二人のタイムパラドックスという設定が、ハインラインの「夏への扉」に似ているからだった。

発表されたのは1960年代後半だが、古さを感じさせないのは著者の力量か。
「夏への扉」は「現代」の描写を細かく描きすぎて、少々古臭さを感じるのに。
星新一が解説を書いてることが、唯一の古臭さかな。

ストーリーに矛盾が見られず、清々しく読了。
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読書メモ150904

「移動販売車がゆく」 宮下武久
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先日上田のツタヤで買った、地方出版物。
長野県伊那市の北,箕輪町で営業を続ける、主に食料品を取り扱う移動販売車の同行ルポ。

あとがきに「気軽な読み物」と書いてある通りで、「買物弱者」について論じているような文章ではなく、あくまで密着レポート。
そのため著者の主張はぼやけて読み取りにくいが、同行取材した移動販売車の実態が興味深い。

移動販売車は地元の運送会社が手がけたビジネスのひとつで、リーマンショックで本業が落ち込んだときに発案されたもの。

自分が埼玉の奥地で利用した移動販売車とは異なり、名古屋の市場で仕入れた鮮魚を売りにしている。
仕入れも、移動販売車のドライバーでもある運送会社の社員が行っている。
このドライバーさん自身の身の上も、「いろいろあって、頑張ってるんだねえ」と興味深い。

始めて5年が過ぎようとしているが、わずかだが赤字を出しており、ビジネスとしては自立できていない。

ビジネスが成り立つのが先か、生活基盤の集約化で移動販売を必要としなくなるのが先か?というのが自分としては気になるところ。

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読書メモ 150828

「ぜんぶ馬の話」 木下順二
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30年前の馬術系エッセイ。
「馬書」のコレクターということもあり、半分はそのことについて好き放題に述べていて、途中飽きた。

あとの半分は、自分の馬術歴少々と当時の馬術界のこぼれ話のようなもの。

1978年正月に行われた、三越本店内(!)の供覧馬術のくだり(舞台裏)は興味深い。
上り調子の時代は、いろいろ思いつくものだ。

競馬について、「泥と汗の感触がないプロ野球と同じ」と表現している。
これは完全に同意で、なるほどこのように表現すればよかったのかと合点がいった。

自分の乗馬に役立つわけではないけれど、馬術界に知り合いもおらず、趣味で乗馬しているだけの自分にとっては貴重な書。


「新編 日本の面影」 ラフカディオ・ハーン
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訳者あとがきによると、「知られぬ日本の面影」27編700ページから11編300ページに絞った再編版である。

主な内容は、教師としての日本における生活、民俗学的に神道を調べたことについて。

全般的に、明治の日本及び日本人について、ほぼ褒めまくり。
その点は、当時の欧米人からも批判があったらしい。

日本人としては、欧米人的上から目線が鼻につく「日本奥地紀行」のイザベラ・バードよりは、気持ちよく読み進めることができる。

反面、この頃の日本人って必要以上に感情を抑えてないか?と心配(?)になるほど。
なにせ、この時代でも自分が許せずに切腹した人がいるほどなのだから。

今や歴史書としても読み返せる、良書。
買ってよかった。


「青春18きっぷ ポスター紀行」  込山富秀
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一連のポスターを手がけた、広告業者としての記録。。。といった感じの内容で、自分としては期待はずれ。
ポスターの載せ方に工夫が欲しかった。

誰がどういう役割でこのポスターを作ったか、なんてことはどうでもよいのだ。

新刊で買うと、肩透かしをくらう。
中古で買えばよかった。

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半強制的ゴロゴロ

数日前から、喉が痛い。
エアコン控えめにして、飲み物は常温か温かいものしか口にしなかったのに。

帰宅後、余計なことはせずにカラダを休めることにした。

↓残り二日の休みの主食は、コレ。
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↓amazonで届いたばかりの、副菜。
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↓図書館で借りてきた、おやつ。
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あとは、映画のDVD2本。
これで退屈はしないはず。

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